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フィッツジェラルド短篇集 (岩波文庫)

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  • メーカー: 岩波書店
  • JAN/ISBN: 9784003233412
  • 定価: ¥ 840
  • 売上ランキング: 307789 位
  • ★★★★

カスタマーレビュー

入門用には最適
★★★★2009-11-25
フィッツジェラルドは比較的作風の良く変わる、そして自身の環境に左右される「ムラ」のある作家ですが、様々な年代の彼の作品が集められたこの短編集は、入門用にお勧めと言えるでしょう。気に入った短編があれば、その短編が書かれたのと同じ年代の長編を手に取って見ると、彼への理解が深まると思います。
アメリカの古典
★★★★★2006-08-07
日本では、最近フィッツジェラルドは村上春樹御用達アメリカ作家の趣がありますが、アメリカに長く住んで、アメリカ人と長く付き合うにつれ、この作家がどれほどアメリカ人の気持ちに深く痛く通じていた作家かがしみじみとわかってきます。アメリカ人はやはり成金である自分を恥じています。何ともいえない気分になるみたいです。先祖は立派なヨーロッパ人だったのに、自分はこんな新開地に来て、お金はあるけど何だか寂しいなあ・・って思うみたいです。フィッツジェラルドは若くして人気者になり、お金もじゃんじゃん使って遊びまくった人です。そして憧れのパリだか南仏だかで楽しいような哀しいような思いをした。

こういう成金の哀しみを書かせたら、この作家の右に出る人はいません。村上春樹の功績は日本の80年代、つまり黄金のバブル時代から、こういう将来は日本人のものとなるであろうところの成金アメリカ人のメンタリテイーに早くから注目していた事です。現在、村上春樹はアメリカを含め、アジア、ヨーロッパでも読者を増やしていますが、こうした資本主義世界共通の成金の哀しみ、そして金持ちの鈍感について書ける稀有の作家だからではないかと思います。

フィッツジェラルドの「バビロン再訪」。この作品ぐらいこの痛烈な感傷を描いて成功した作品はありません。悲しい。そして実に美しい。涙が静かに流れて、甘く唇に残る。そんな作品です。
よく噛めば深みが味わえる一冊です。
★★★★★2005-10-19
最初読んだ印象としては、海外の著者の作品は文化的に違いがあり深いい部分で
理解できていないのかなということでした。しかし終わったときには満腹感でいっぱいというか、日本の小説と同じように味わ
えたように思います。翻訳者によって洋書の印象は様々に変わってしまいますが、野崎孝さんの訳は、
フィッツジェラルドの意図するところをうまく表しているのではないかなと思います。各短編の楽しさ、つらさ、明るさ、暗さ、暖かさ、冷たさなどがうまい具合に表現
されていますよ。