万葉集 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)

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  • メーカー: 角川書店
  • JAN/ISBN: 9784043574063
  • 定価: ¥ 620
  • 売上ランキング: 6225 位
  • ★★★★★

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カスタマーレビュー

万葉の心
★★★★★2009-06-11
万葉集の句の解説が丁寧になされています。原文、口語訳、解説、語句説明などが載っています。万葉人の感性がよくわかるようになっています。日本人の心の原点に立ち返れるようになります。古代の日本人が、どんなことを想い暮らしていたのかが伝わります。その想いは、現代でもとても共感でき、昔から、同じ様な想いで、人は暮らしてきたのだなあと感慨深いものがあります。とても分かり易い本になっているので、日本の古典に親しむのには、とても良い本だと思います。私は一日程度でスラスラ読みました。日本人に生れたことを誇りに思えるような本です。忘れていた感性を取り戻させてくれる本です。お勧めします。
古典を文庫で読める喜び
★★★★★2009-04-21
文庫は、安価で持ち運びが楽で、通勤や旅行の時に読めるのでうれしい。

万葉集は、5回や10回読んだだけで、内容が分かるほど、平易ではない。
そのため、100回、200回読むためにも、文庫本がよい。

角川のソフィア文庫は、日本の宝だと思う。
千三百年の古(いにしへ)より流れ来たる、益荒男ぶりの歌の調べに親しむ
★★★★2009-03-11
 七世紀前半から八世紀半ばまで、約百三十年間にわたる歌、四千五百首あまりを収めた『万葉集』。現存最古の歌集の中から約百四十首を選び、その意味、歌の技巧、時代背景や人間関係などを解説した一冊。

 『万葉集』ならではの、大らかな益荒男(ますらお)ぶりの歌の味わい。昔も今も、人間の真ん中を貫いている思いはたいして変わっていないんだなあと、そこに共感を覚えました。

 たとえば、山上憶良(やまのうえのおくら)の次の歌。子を持つ親のこの気持ちは、昔も今もこれからも、人類ある限り、ずーっと変わらないものでしょう。
 <銀(しろがね)も 金(くがね)も玉(たま)も 何せむに まされる宝 子にしかめやも>  銀も金も宝玉も一体何になろう、これねまさる宝はといえば、子以上の宝があろうか、ありはしない。

 リズムに乗って流れくだる調べが素敵な一首、志貴皇子(しきのみこ)の次の歌もいいですねぇ。滝津瀬のたぎる音とともに、春が一気に到来する気分が歌にあふれているのが素晴らしい。
 <石走(いはばし)る 垂水(たるみ)の上の さわらびの 萌え出(い)づる春に なりにけるかも>  岩の上を、飛沫(ひまつ)をあげて流れ落ちる滝のほとりに、さ蕨(わらび)がやわらかに芽吹いている、ああ、春が来たのだなあ。

 坂口由美子の解説は、丁寧で分かりやすいもの。配慮の行き届いたものでしたが、欲を言えば、関連する詩歌を自由に、幅広く取り上げて、選んだ歌の本質がより見えるものであればよかったなと。大伴家持(おおとものやかもち)の歌に寄せた次のような見事な解説文を、もっと読んでみたかったです。
 <うらうらに 照れる春日(はるひ)に ひばり上がり 心悲しも ひとりし思へば>
 (解説文・前略)しかし、この歌の「悲しみ」はそういう現実をも包み込んでしまう。何かひどく近代的な感じがする。古くは室生犀星(むろう さいせい)が、「寂しき春」で、「したたり止まぬ日のひかり うつうつまはる水ぐるま・・・いまははや しんにさびしいぞ」と歌った、新しくは谷川俊太郎(たにかわ しゅんたろう)が「かなしみ」で、「あの青い空の波の音が聞(きこ)えるあたりに 何かとんでもないおとし物を 僕はしてきてしまったらしい」と歌った、人間存在それ自体のかなしみに通じるように思われる。(p.223)
専門家でない限りこれでOKです。
★★★★★2007-12-01
現代語訳と解説が非常に充実しています。収録数は140首と少ないのですが、有名な歌は
ほとんど網羅しているようです。専門家でもない限りこの程度で十分でしょう。

いろいろ好きな歌も多いのですが、私が三首選ぶとすれば、

川の上(へ)の つらつら椿 つらつらに 見れども飽かず 巨勢(こせ)の春野は

 素朴で響きが、とても心地良く感じます。

君が行く 道の長手を 繰り畳ね 焼き滅ぼさむ 天の火もがも
  
 貴方が去っていく長い道をたぐり寄せたたんで、焼き尽くす天の火が欲しいという意味だ
 そうです。恐ろしいまでの迫力です。これほどの激しい恋の歌が他にあるのでしょうか。

防人に 行くは誰(た)が背と 問う人を 見るが羨(とも)しさ 物思ひもせず

 防人にいく行くのはどなたの主人、とのんきに聞いている人が羨ましい。という意味
 とのこと。夫を前線に送る妻の悲しみが良く出ていると思います。

蛇の足
 
 巻頭歌では雄略天皇が女性に名前を聞いていますが、女性が名前を教えるのは結婚の承諾
 だそうです。日本人にとって名前というものがいかに重要かよく分かります。
 私は「千と千尋の物語」で千尋が湯ばーばに名前を千に変えられ支配されてしまったこと
 「デスノート」では、本当の名前をノートに書き込むことで本人を操ることができること
 竹島が実効支配されてものんきに構えている日本人も、日本海の名称を東海にしようという
 韓国の運動に激しくコウギしていること等を思いだしました。
 やはり日本人のルーツは万葉集にあるんですね。
わが妻はいたく恋ひらし飲む水に影さえ見えて世に忘られず
★★★★★2006-09-30
 「葉」は、「世」「代」の意味で、古今の多くの時代の歌を集め、万代までも伝われとの祝意をこめたとする説、万葉は多くの歌の例えで、多くの歌の集を意味するという説があります。
 一貫した分類はなく、基本的には、雑歌(いろいろな歌)・相聞歌(恋歌)・挽歌(人の死を悲しむ歌)の3つに分けられます。あと、比喩歌、東歌、防人歌もあります。(タイトルのが防人歌です)
 作者は天皇から庶民まで幅広くあります。地域も大和から九州まで全国。450年に渡って作歌されています。
 天武・持統朝以後、律令制の樹立に伴い法典・史書・地誌の整備集成が進められます。「万葉集」もその一つ。大陸文化の影響で、文字意識に目覚めた知識人たちが、口承時代の歌謡を母体に和歌の創作を試み、それを集大成したのが「万葉集」です。
創作としての和歌が形式的にも内容的にも完成した最初の撰集ということができます。
 私の父も大変好んで詠んでいました・・・

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