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タテ社会の人間関係 (講談社現代新書)

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  • メーカー: 講談社
  • JAN/ISBN: 9784061155053
  • 定価: ¥ 735
  • 売上ランキング: 22026 位
  • ★★★★

カスタマーレビュー

古い本から出てきて
★★★★2010-02-06
かなり古い本だと思いますが、いまだに読まれている様子はびっくりです。というよりも本質は全然社会が変わっていないということでしょうか?
日本の長い歴史と通して現在にいたるのであるから、やはりしょうがない部分はあるのでしょう。自由が叫ばれて久しいのですが、やはり、人間の本質は自由に生きるよりも、やはり何かの規範に従って生きるようことが必要なのでしょう。そのことを明確にしている内容であり、一脈として菊と刀や国家の品格にも通じるものなのでしょう。文化論として、微妙な位置づけながらも、読み続けられている謎の本という感じです。
日本特有のタテ社会を分析した40年前の名著。分析は人類学的、かつ、社会学的。
★★★★★2009-01-02
約40年ほど前に出版された本だけど、
今のコンテクストで読んでも面白い本。

日本の年功序列・終身雇用を前提とした社会での、
人間関係について社会人類学の観点から論じている本。

日本のタテ社会を他国の社会制度と比較しながら、
タテ社会のメリット・デメリットについて論じている。
タテ社会というとネガティブなイメージが付きまとうが、
案外メリットもあることが実感できる本。

本書の中で印象深かったのは、
日本は極めてアカデミズムが発展しにくい社会だということ。
論理より感情を優先させることが、タテ社会の顕著な特徴ゆえに、
学会などでも論理的に相手の議論に反駁できないという危惧。
今の日本のアカデミズムでもこの危惧というのは根強く残っている。
とても残念なことだけど。
日本人の仕組みがわかる!
★★★★★2008-11-25
本書のもっとも重要な概念は、集団を構成する原理としての「資格」と「場」の区別であると思う。そして、日本人は「場」を強調するメンタリティを持つものとして、家族や会社といった社会集団を具体例として、日本の社会構造が分析される。嫁と姑、年功序列、労働組合、日本的リーダーの条件といった、親しみやすい題材が多い。それらが、日本人が人間関係を形成する際の行動パターンといかに結びついているかを知り、私は何度も膝を打った。

私は、いくつかの国で暮らしたことがある。その経験からいえば、外国の狭い日本人コミュニティのなかでは、本書で述べられたような日本人の特性が全開になる。卒業した大学はどこか? なんていう企業に勤めてきたか? 日本人は、そのひとが属する/属していた「場」というものをすごく気にし、それを上下関係の序列にあてはめて人を判断しようとする(たとえば「なになに大学なら中の下だな」のように)。まるで、そういった序列に相手を位置づけることなしには、会話が成り立たないかのようである。

40年前の本であっても(2008年現在)、この本の議論されていることは未だ有効である。古びていない。たしかに、社会の表象は変わった。しかし、より深層の、人間関係を規定する社会構造(social structure)は変わらずに温存されているということなのだろう。

昨今は新書ブームらしいが、その実態はどうだろう? たんなる思いつきを書き連ねたものや、売らんかなの姿勢のものが多すぎやしないか? 本書は1967年の出版だが、社会科学者として論旨を緻密に展開しようとする意志の強さ、志の高さ、そして知力がありありと感じられる。 
気付かされる可笑しい日本人
★★★★2008-10-29
僕の大学のディスカッション課題にこの本が使われました。

タテ社会に基づく日本人の人間関係を的確に指摘した本です。

中でも、『学問より感情が先行する日本人の議論』に激しい共感を得ました。一つのオブジェクトに対する議論が、そのオブジェクト本体を具体的に議論するのではなく、抽象的な発言を繰り返す議論は、まさにレビューでよく見る『金返せ!こんな商品作ったメーカーの神経を疑う!』といった発言ではないでしょうか。

その他にも、我々が当然のように行ってきた先輩後輩の関係、人間性が重視されるリーダーなど、実は国際的な視点では非常に滑稽に見える日本の人間関係が指摘されています。

日本人として、自分たちを客観的に見直す為にも多くの人に読んで頂きたい1冊です。
ただ、如何せん40年以上前の著作なので多少の時代錯誤があること、作者が結局タテとヨコどちらが良いのかを明かしていない点、などを考慮して、☆4つとします。改訂版に期待です。
日本社会は、40年前から変化していない。
★★★★★2008-08-24
私が手元に持っている本は、昭和42年発行である。この際に分析された、社会人類学の日本社会構造は、今も健在である。

徒弟制度、学閥、派閥、集団意識、血縁、縁故。こういった、日本的集団組織体系は、40年近く過ぎた日本でも、まったく変わっていない。一部の IT新興企業と非営利企業に、違う組織が形成されたが、大企業や、中小企業も同じ縦社会の閉塞感の中で、会社組織が運営されている。

一時期、若者が、この閉塞感から脱出を計り、ITと成果主義が導入されたが、その反乱もあっけなく鎮圧され、縦社会と特殊日本的集団社会は維持されている。

若者は、日本では、ひたすら上司の空気を読み、機嫌を伺い、嫉妬を避け、陰で努力しなければならない。対等に意見を交わすことも、信長的下克上も許されない。社会人はあらゆる場面で、顔色をうかがっている。そして、仕事は能力で評価されず、紹介や、人間関係のうまさが評価対象である。

人事は、一時期能力評価である成果主義を導入しようと、試みたが、すべて失敗に終わった。人脈や評判が絡み合っている、日本社会では定着しなかったのである。

かくして、この日本社会では、一度本流から外れると、長いアウトサイダーの険しい道を歩むしか無くなる。その疎外感を恐れ、若者たちはひたすら空気を読むのである。


社会人になる方にアドバイスするならば、

「日本人で働きたければ、集団から外れず、ひたすらホストかホステスになるしかない。フラットな実力評価なんて夢を見ないことだ。」


中根 千枝さんが可視化した日本構造は今も根深く残っている。それは今後も変わらないだろう。



*実はアウトサイダーって気持ちがいいもんだよ。
*茂木健一郎とNHKプロフェッショナルは、アウトサイダー推奨番組だ。
*アウトサイダーこそが、グローバリズムで生き残り、必要とされている人材なんだ。
*でも食えるのは極少数だけどね。力つくよん。自分で生きていくと言うのは。

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