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日米同盟の正体~迷走する安全保障 (講談社現代新書)

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  • メーカー: 講談社
  • JAN/ISBN: 9784062879859
  • 定価: ¥ 798
  • 売上ランキング: 4770 位
  • ★★★★

カスタマーレビュー

戦略的思考
★★★★★2010-02-25



はじめは他のレヴューが興奮しているように面白く読んだが、結論がこういう考え方の筋道を取らなくても同じような結果だけみれば、穏当な普通の結論であり、冷戦時代の厳しさや軍産複合体が戦争経済的な破滅の論理で動いていることなどの「厳しいリアリティ」を知ったとしても知らなかったとしても、日本としての選択肢はそれほど広くないということを知らされる。

戦略的思考とはとどのつまり相手を一切信用しない力の論理だが、経済を大切にする場合戦争経済や投機経済におぼれるのでない限り信用しなければ成り立たない。

商人の道が安全保障になる。しかし経済戦争の視点が抜けている。ここでテーマは別のものになる
昨今のアメリカ偏重に一石を投じる本
★★★★2010-02-12
新書ながら、内容は濃い。

非常に興味深く拝読致しました。

最近のマスコミ等で議論される時の、
アメリカ礼賛、アメリカの庇護、アメリカあっての…
という議論の背景には「日米同盟」がある。

しかし、その「日米同盟」の考え方は違うという事を
様々な関係者の発言、書籍等から考察を加えていく。

これからの日本の外交的立場を考察させる面白い本です。
日米同盟に関する必読書
★★★★★2009-12-11
 筆者は外務省で長く外交官で外交官としてのキャリアを積み、その後防衛大学校で安全保障の教育に携わった経験を持つため、本書は外交・軍事的側面から日米同盟をバランスよく論じている。さらに本書はアメリカの世界的戦略という観点から日米同盟を論じているため、従来の日本側の観点に立った分析から抜け落ちていたものが丁寧に論じられている。現在の沖縄の基地移転問題もこの観点から語られることが重要なのだろう。個人的には第6章で、アメリカのテロとの戦いが、いつの間にかアルカイダからタリバンやハマス、ヒズボラに重心が移っているとの指摘は、外務省国際情報課長として情勢分析に辣腕を振るった筆者の情報分析力が垣間見えたようで興味深かった。
 本書の視点は一貫してリアリスト的であり、日本の核兵器保持や敵地攻撃能力の是非についても軍事的な現実主義からこれを退けている。残念なのは最後、「では日本の戦略はどうあるべきか」の所で相互依存論とソフトパワーというリベラルな観点から日本の戦略が論じられているところである。あとがきで筆者は自分が岡崎久彦氏とは異なり、リベラルの立場であることを述べておられるが、本書では一貫してリアリストの立場で日米同盟を論じているのであるから、最後もリアリスト的な解決策を提示してほしかったと思う。また各所で孫子の「上兵は謀を伐つ」というフレーズを引用していながら、インテリジェンス的な観点がなかったのも残念である。ないものねだりであることは承知しているが、筆者はインテリジェンスのキャリアを積んできたのであるから、そこのところも一言欲しかった。
長短明確な書物
★★★☆☆2009-11-21
 筆者は外務省で国際情報局長まで務めた外交官であるが、本書は実務家にありがちな体験談に終始した書物ではない。勿論、体験談はいくつか紹介されているが、本書の主な情報源は無数の学術書である。実務家の著作でここまでアカデミックなものは希有である。また、本書は日米同盟を至上とする通説的な立場を徹底的に批判しており、刺激的である。巻末の参考文献集もなかなか有用である。

 しかしながら、読んでいて違和感を感じる箇所が少なくなかった。まず、他人の著作を「要約」した挙げ句、括弧書きし、それを援用して議論を展開するのは如何なものか。意図的に論旨を歪めて「要約」しているのではないかと思われる箇所があった。また、他人の著作を持論に都合良く拡大解釈している箇所が多かった。ソースの使い方についてはもう少し学術的な鍛錬が必要なのではないか。
外交の裏付けは軍事だが、さて日本外交にはそれがあるのか?
★★★★2009-10-09
 外交と軍事の関係についての結論がどこで出てくるのかと読んでいたら、最後尾になってアマコストの見解が出てきた(258頁)。著者も「安全保障を論ずるには、外交と軍事の両面を論ずる必要がある」と続けていう。
 さて、日本は軍事力は保有しているが軍ではない。そこで、外交の裏付けに軍事力を用いることは法制上であり得ない。この倒錯した現実にあって、日本の安全保障を論じることは論理的に可能なのだろうか。その疑問への回答は得られないように感じたのだが。著者も苦しいようだ。現場を知りすぎているために、肝心なことは記せないからだ。

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