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精神分析入門 (上巻) (新潮文庫)

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  • メーカー: 新潮社
  • JAN/ISBN: 9784102038055
  • 定価: ¥ 660
  • 売上ランキング: 2122 位
  • ★★★★★

カスタマーレビュー

現代人の教養書
★★★★★2010-02-09
この本は「オカルト本」ではない。
この本は「最新科学の専門書」ではない。

この本は「自己」を「階層的・論理的」に捉える、その一助となる指導書である。

この本は「心」という形の見えない概念を論証するため、その論理的筋道は極めて難解を極める。
故に、「夢診断を占い」程度に学びたい人は別のムック本を選択した方がよい。
ただし、彼の論旨−もっと言えば彼の根底にあるリビドーまで理解できれば−を真に理解できれば、この本は「万物の本質」を考える素晴らしい経験・トレーニングになると思う。
そういう意味では、心理学を通じた万物の書、現代の「般若心経」と言えるかもしれない。
※繰返しますが、オカルト本ではないです。
<夢>に興味のある人におすすめ
★★★★★2009-04-22
 太宰治は「斜陽」のなかに、「不良とは、優しさのことではないかしら」とか、「札のついていない不良が、一番、こわいんです」とかいう台詞をちりばめている。そんな台詞たちにであい、どきりとさせられた。これに似たに、本著作の中でも、であった。正確な文章ではないかもしれないが、それは、こんな言葉だ。
 悪人と善人との違いは、前者が実際に悪事を働くのに対し、後者は夢の中でそれを行う、というところにある。
 というタイトルだけれども、私の印象が不正確なせいか、あるいは、私の興味がそこにあるからなのか、本著作の中心にあるのは、だ。少なくとも、私はそう思った。今朝、俺、こんな夢見たんだよな、いったい、どんな意味があるんだろう? なんて、興味を抱いた人も、気軽に、手にとって読んでみるといいかもしれない。
 
お薦め
★★★★★2008-03-28
本書は、1915年から17年までウィーン大学で一般向けに行われた講義の内容が記録されたものです。
講義記録が纏められた本だけあって、河合先生の「カウンセリングを語る」シリーズの様に、他のフロイト本よりも比較的平易な文章で綴られていて、
フロイトの書籍の中でも割と読みやすい初学者向きの本だと思います。
あの時代背景において、もっとも禁忌とされていたこと。
でもだからこそ、勇気をもって主張していかなければならなかった。
たとへ、社会から抹殺され孤立しようとも。
大切な友人を失う事となっても。
人々に嘲笑されようとも。
ブロイエルさんなんかも、分かってはいたけれどとてもとても言えなかった。
でも、フロイトはそれをやってのけた(言ったモン勝ちっていうか)。

なので、わたしの率直な感想としては、「フロイトかっけ〜」のひと言に尽きます。
あと、あまり”狙っていない”面白さがあって良かった。
読みにくいが最高の参考書
★★★★★2007-12-10
高校の時に心理学に興味をもって買ったのだが、ずっとほこりにまみれてた。
最近、大学院を考えるようになり、始祖の思想を確かめるために読んでみたが、確かにわかりやすく、口述文なので頭に入りやすい。
一方、洋書を日本語訳したものなので文書は一部読みにくい。
フロイトの理論はリビドーを重点においてるとされているが確かに性欲やエロティックな分野での思想が多かったように本書を読んで思えた。
フロイトの意気込み
★★★★★2007-05-22
 フロイトがウィーン大学で行った講義の記録である。当時は精神分析が徐々に
発展し、広まってきたとは言え、まだ風当たりの強かったと推測される。その時
期、一般向けの公の場で精神分析の講義をするということで、フロイトも精神分
析を広めれるという気持ちで張り切っていたのかもしれない。内容を読んでいる
と、そのようなフロイトの張り切り具合が感じられるとともに、精神分析をあま
り知らない一般の人に分かり易く、丁寧に説明していこうという一生懸命さも伺
える。

 上巻の内容としては「錯誤行為」「夢」「神経症」について書かれており、今
まで公にされた「日常生活の精神病理」「夢判断」を中心とした論文をコンパク
トにまとめ、整理し、分かり易く解説している。

 一つだけを取り上げると、錯誤行為の中の物忘れというものがあるが、これは
重要なものであるからこそ忘れてしまうとフロイトは主張している。これと関連
するのは、実際の臨床の中における患者さんの無断キャンセルについてである。
その理由は様々だが、よく患者さんが理由として挙げることは「忘れてました」
というものである。

 セッションを忘れていたということは錯誤行為に当たるし、フロイトの主張に
従えば、それには意味があるということになるだろう。そして、ここで重要なこ
とはその意味を考える作業であり、無断キャンセルをしたことを責めて、もうし
ないようにさせることが重要なのではない。

 さらに、無断キャンセルをしたことやそれを忘れたことについて、「なぜ無断
キャンセルをしたのですか?」「なぜ忘れたのですか?」と理由を問うてもあま
り意味がない。それよりも、「無断キャンセルをしたことについてどう思います
か?/感じますか?」や「忘れてしまったことについて何か思いつくことはあり
ますか?」といったように、それ自体にまつわる空想や連想を聞いていくことが
治療をしていく上ではとても重要となってくるのである。

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