ローマ亡き後の地中海世界(上)

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  • メーカー: 新潮社
  • JAN/ISBN: 9784103096306
  • 定価: ¥ 3,150
  • 売上ランキング: 13019 位
  • ★★★★

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カスタマーレビュー

皆さん
★★★☆☆2009-03-30
上下ともに読ませて頂きました。読みやすく面白いストーリー展開です。西ローマ亡き後の地中海と、言ってもほとんどイタリアのお話し。特に、イベリア半島の状況はすっぽり抜けています。イタリアに住む著者が、イタリアの立場から見た世界史と言った方がいいのではないでしょうか。当然、十字軍のお話も出てきますが、キリスト教徒の暴挙は書かず、フリードリッヒ2世などは裏切り者です。キリスト教と言っても、それはほとんどカトリック教徒の代弁です。ごく僅かに予防線を張って、時々繕っている所が小賢しい思いがします。これを読んで、イスラム=残虐な民族と、理解する読者が居たら不幸なことです。所々にでる著者の意見には、私自身賛同しかねる所が多かったです。
参考文献の多くはイタリアのモノの様ですが、これらの作品を、もしイタリア語でイタリアで出版されたらいかがでしょうか?研究者の意見を聞きたいモノです。またイスラム側の言い分も聞いてみたい物です。
現在のアラブ・ヨーロッパ関係を読み解くヒントがここにある?
★★★★★2009-03-08
この上下間に渡る大著を一言で言えば、
「ヨーロッパ対アラブ海賊の戦いの歴史」。
最終的にヨーロッパ世界が反撃に出るとはいえ、記述の大半はいかにヨーロッパ人たちがアラブ人に苦しめられたかということだ。
『ローマ人』の爽快さと比べると、読んでいて少々気が重くなる作品でもある(『ローマ人』も末期のほうは、同じように気が滅入る場面が多かったが・・・)。

塩野さんがこんなことを意識していたかどうかはわからないが、本書を読んで私が一番強く思ったのは、
「歴史における強者と弱者の立場の逆転」
ということ。

ここ100年ほどのヨーロッパ世界とアラブ世界の関係を見ていると、アラブ人の国土を勝手に分割したり、ユダヤ人の入植を認めて混乱の火種を蒔いたりと、ヨーロッパ側の傍若無人さを非難したくなる人が多いだろう。
事実、私もそうだった。

だが本書で、いかに中世のヨーロッパがアラブ世界からひどい仕打ちを受けていたかを知ると、
「それもまたやむなし」
などと思ってしまうのだから、自分でも怖くなってしまう。

ちょっと重苦しい気分になるが、この時代のことを扱った本が少ないこともあり、いろいろ発見の多い一冊でもある。
教科書に無い世界
★★★★★2009-02-26
この時代の地中海は教科書には何も無かった。 イスラムの興隆、イベリアと小アジアからキリスト教世界を圧迫し、レコンキスタ、十字軍が起こる。くらいか。 イスラムとキリスト教の攻防の背景は日本人には分からないが地中海世界の海賊、拉致の中にそのヒントがあるのかもしれない。 これは英雄談ではないがヴェネチアが英雄に当たるのだろう。
パクス・ロマーナ終焉のちの地中海世界
★★★★★2009-02-03
本書は、「ローマ人の物語」以後のパクス・ロマーナが過去のものとなってしまった地中海世界について書かれています。主に、北アフリカのサラセンの海賊との攻防です。

文章は読みやすく、内容も著者の読者なら期待を裏切られることはないでしょう。
巻末にはイタリア各地域に点在する「サラセンの塔」のカラー写真が32ページ分も載っています。

ローマ亡き後の地中海世界(上)と
ローマ亡き後の地中海世界 下があります。
時代が変わった。でも語り口は相変わらず。
★★★★2009-01-18
久しぶりにこの桃色がかったクリーム色の地にエンジ色の帯の装丁の新作に出会えたのがまずウレシイ。正直もうおしまいと思っていたので。
これまで紀元前後の地中海世界を”物語”として語ってくれた著者は、歴史をただの暗記モノとしてしか勉強してこなかった私を素直に惹きつけてくれた。
その点本書も、海賊とそれを許した宗教国家と相対した者たちを掘り下げた描写で、歴史をドラマティックに見せてくれている。
ただいかんせん、英雄たちがかわるがわる登場した時代と違って、ワクワクするような面白さは味わいにくい。”地中海”と、幅広に構えるには時代が単純ではなくなったのだろう。世界史オンチには読了にちょっと時間がかかった。
でも、下巻も読みたい。


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