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坂の上の雲〈7〉 (文春文庫)
メーカー: 文藝春秋
JAN/ISBN: 9784167105822
定価: ¥ 670
売上ランキング: 634 位
★★★★
☆
カスタマーレビュー
《司令官》とは、何か?
★★★★★
2010-03-06
この(第7巻)においては、日露戦争における、いわゆる《奉天会戦》が描かれている。この戦いは、結局、日本のギリギリの《勝利》となるのだが、それが、読んでいると信じられないほどである。純粋に《兵力》の点で考えれば、日本が勝てるはずがないほど、ロシアが優勢である。にも関わらず、結局、日本がギリギリで勝った。その原因は、何といっても、その当時のロシア陸軍司令官が《無能》だったからである。これほど優勢な兵力が、司令官が無能であるという、ただそれだけで敗北してしまう所に、歴史の《凄さ》がある。もし、日本がこの会戦で敗北したら、歴史が根底から変わっていたことを思えば、日本人としては大変《幸運》だったと思う。しかし、たった一人の司令官の無能ぶりが、歴史の流れを決めてしまったことを思うと、少し《冷や汗》が出てくる。この(第7巻)もまた、学ぶ所の多い一巻でした。
会社組織の参考にも!
★★★★★
2010-01-04
全8巻からなる、日露戦争を中心に描いた歴史小説の7巻目。
とうとう7巻目まで読み終わりました。
ふう〜。(-.-)y-゜゜゜
……と、タバコを吸ってる場合ではない。
日露戦争も、陸戦のクライマックス奉天会戦に突入しました!
兵力・火力共にロシアのほうが、圧倒的に上です。
でも、大量の血を流しながらも、日本は勝利を手にします。
なぜか?
それはやはり、作戦、及びそれを遂行うする組織の力にあったと言えましょう。
明治維新を経た日本は、出来たてホヤホヤの新興国でした。
だから、組織も硬直化していなく、才能のある者が比較的自由に采配を揮えたのです。
それに比べ、ロシアは官僚組織です。
奉天会戦の指揮を任されている陸軍大臣・クロパトキン。
はなはだ臆病で、統帥の力がありません。
しかしながら、周りがそうさせてる点もあります。
彼の周りにいる参謀官サハロフなど、
「かれはロシア陸軍きっての実力者であるクロパトキンにさえ密着していれば軍人としての将来は安泰であると考えており、それによっておこるかもしれない国家の崩壊などは、ほとんど──どの官僚的軍人にとってもそうだが──意識の外のあった」
と作者は書いてます。
参謀が、参謀足り得ない。
これでは、いくら軍事力があっても中々勝てませんね。
しかし翻ってみると、これって今の会社組織にも言えると思います。
図体が大きい会社でも、中のコンプライアンスがしっかりしてなかったら、たちまち官僚組織に陥ります。
そして終いには、新興の小さな会社に倒されていくのです……。
あの会社とかこの会社とか、思わず脳裏に浮かんでゾッとしてしまいました。
嗚呼、バルチック艦隊、嗚呼・・・・・
★★★★★
2009-12-28
好古騎兵隊が登場! 彼のおかげでこの戦争に勝ったというのでは決してなく、むしろロシア側の自滅である。決して、乃木軍は強くなかった。むしろ、弱かった。やれやれ。
司馬はロシアの敗因は、指揮官クロパトキンの個性と能力のみに起因すると言っている。この第七巻を読む限り、我々素人筋にも、なんでクロパトキンが奉天のここで「退却」したのかと疑問に感じるような日露戦争最大の謎が描かれているのだ。
「専制国家は滅びる!」ということから、「この戦争は日本が勝つ!」と、世界で唯一人予想したアメリカのセオドア・ルーズベルト大統領は正しかったのだ。
さてさて、いよいよ日本海海戦前夜。やっとロジェストウェンスキー以下バルチック艦隊もやる気が出てきた。やる気を温存しつつ、いよいよ第八巻へ続くが、その前に最初にバルチック艦隊を見た日本人と右往左往する彼の取り巻き連中の極めて日本人的な一面が面白おかしく描かれている。
現場を見ることの大切さ
★★★★
☆
2009-08-28
「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」
この言葉は1998年に公開された映画『踊る大捜査線 THE MOVE」の有名なセリフの一つである。
第7巻を読んでいる最中不意にこの言葉が頭をよぎった。
奏天会戦において日本軍がぎりぎりのところで勝利した後に児玉が「東京に帰る」と言った。理由は「東京で要人たちの尻を叩いて講和への段取りを進めさせるため」ということだった(東京では勝利に酔い、まさに『お祭り気分』で、ともすれば「もっと攻めろ」と言いかねなかった)。
この部分を読んだとき、「やっぱり上と下で温度差があってはいけないな」と感じた。
人間は弱い生き物でちょっと権力を持つとすぐに振りかざしてしまう、意見が独りよがりになる(少なくとも自分は)。
しかしそうではなく、人を使う立場になったらまず下の意見をよく聞き総合して考えていかなければいけないのだと思う。
そうしていくことで良い仕事、良い人間関係を築いていくことができるのだと感じた。
次はいよいよ最終巻。どんな結末になっているのだろう。
奉天会戦
★★★★
☆
2009-01-27
陸戦においては、とにかくクロバトキンは全くのヘボ役者として描かれている。
司馬遼太郎の言う「クロバトキンの恐怖体質」を上手く利用して、日本軍はロシア軍を翻弄、本来であれば勝てない相手にとりあえず勝った。
この作品は本論(日露戦争)だけでなく、この戦争を取り巻く状況解説が非常に面白い。そろそろ講和の時期を探る日本に対するルーズベルトの動き、考え方などがその一例である。
この戦争を巡る周辺状況をみると、決して日本の実力だけで勝ったわけではない。喧嘩の相手も選ぶ必要がある。「敵の敵は味方」、この言葉を思い出した次第である。
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9784167105839
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