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神曲 天国篇 (河出文庫 タ 2-3)

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  • メーカー: 河出書房新社
  • JAN/ISBN: 9784309463179
  • 定価: ¥ 998
  • 売上ランキング: 9005 位
  • ★★★★★

カスタマーレビュー

地球規模的歴史的大傑作
★★★★★2010-02-19
天才ダンテが暗示する正しい人生をぜひ体験してください。特に『地獄編』。せっかくこの世に生を受けたのですから読んで欲しい。そんな本です。寿岳文章訳も持ってますが一長一短あるためどちらも読んでください。
ユニークな神学的議論が面白い
★★★★★2009-04-24
『天国篇』は『地獄篇』『煉獄篇』とは趣が非常に違う。まず、天国といっても、地球を出発して、月、水星、金星、太陽、火星、木星、土星と宇宙旅行をするのである。そして、さらに外側の恒星天を越えて、その先に「至高天」なるものがあり、そこに聖母マリア、アダム、イヴ、ペテロ、アウグスティヌスなどがいる。プトレマイオスの天動説モデルに、聖書の神話を接ぎ木した奇妙な混合物といえる。選ばれた「聖人」やそのランク付けもかなり恣意的だ。「ビュリダンのロバ」の話も出てくる自由意志論など、神学的な議論が中心だが、ダンテもなかなか苦労している。天国では、肉体を持たない魂だけが存在することになっているので、登場人物は「光明=炎」と呼ばれる光の塊りになっている。だが、それでは姿かたちがはっきりしないので、聖なる魂たちは、「私は、・・・だ」と名乗ったり、「慈愛に満ちた眼差し」「清らかな瞳」「美しい声音」「愛に輝く」などと抽象的に描かれる。とりわけ面白いのは、肉体を持たない魂たちは、肉体の具体的な形態を見たいという願いをもっていることだ。「彼らの<アーメン>という声の中には、死んだ体をいま一度見たいという願いが強く現れていた」(第14歌、p184)。またダンテは、キリスト以前の人々はそもそもキリスト教徒たりえないのだから、どんな善人も自動的に天国から締め出されるのは不公平だという疑問をもっていた(p259)。だがこの疑問は、結局は明確に答えられない。平川訳は、最後の祈りの詩を上田敏訳を転用するなど、工夫がこらされている。
天国よいとこ一度はおいで?
★★★★★2009-04-06
 地獄篇、煉獄篇ときて、ついにダンテは久遠の女性ベアトリーチェとともに天国へ! といいたいところだが、この天国がなかなか大変な代物、何しろ全部で10もある!!!。
 月光天、水星天、金星天、太陽天、火星天、木星天、土星天、恒星天、原動天、至高天、以上の10の天国ときた。

 わざわざ冒頭記載に注意があるように「地獄篇」「煉獄篇」と比べてこの「天国篇」は、メチャ難しい。最後の最後まで楽はさせてくれんわい。

 本文は難しいが、平川先生の注釈がなかなか興味深い。これさえ読んでおけばいいとさえ思ってしまう。実際、本文は、我々日本人が理解するのは、まずもって無理。

 一昔前の日本では、「天国よいとこ一度はおいで、酒は美味いし姉ちゃんは綺麗だ」と言われていたものだが、神曲の世界では、というよりはキリスト教の世界では、神様に会えるまでなかなか大変だ。日本では、八百万の神があちこちにいるので、これほど楽な事はない。つくづく思う。日本人で、よかった、よかった。

 <ところで、巻頭のベアトリーチェの表情、ふっくらぽっちゃりで現役の頃のキャンディーズ・スーちゃんみたい。>