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今日の芸術―時代を創造するものは誰か (光文社文庫)
メーカー: 光文社
JAN/ISBN: 9784334727895
定価: ¥ 520
売上ランキング: 2298 位
★★★★★
説明しよう!
Amazon.co.jp
芸術家の書く文章の魅力は、何と言っても彼らの創造の秘密をのぞかせてくれることだ。「芸術は爆発だ」であまりに有名な岡本太郎による本書もその例に漏れない。本書は、美術、歴史、民族学など広範な知識を駆使し、論理的に展開しているが、創作者の実体験に基づく論述だけに退屈させない。また全編を貫く著者の芸術に対する深い信念が文章に勢いを与え、読者を魅了する。
前衛芸術の啓蒙書と言うべき本書において、著者は「今日の芸術は、うまくあってはならない、きれいであってはならない、ここちよくあってはならない」を芸術の根本条件として宣言し、芸術の本質とは常に過去を否定し乗り越えることであると示す。そして現代社会で失われた人間性を取り戻すため「これからはすべての人が描かなければならない」と主張し、人々を芸術行為へと誘う。1974年に刊行された初版の序では、著者自らが芸術に関心のない人にこそ読んでもらいたいと言っている。芸術は特権的なものではなく、人間の根源的な欲求だからである。
復刻版では横尾忠則が序文を、赤瀬川原平が解説を書いている。刊行当時、芸術を志す者に競って読まれた本書は、簡略だがオーソドックスな美術史入門でもあり、「謙虚は卑屈」と断罪する日本文化論でもある。しかし何よりも、停滞を嫌い常に前進する画家の人間像が印象に残る、本人による「岡本太郎論」と言える。(林ゆき)
カスタマーレビュー
読み返してみたいですね
★★★★★
2010-03-04
悩み大きな中の時に読んだ本です。
一度、絶版になり、再版になったはず。
太郎さんの本は何冊か持っていますが
この本は絵画は全くなく、
著者の生き様と想いを余すところなく、綴っている感を覚えます。
横尾忠則氏の著書で知り、購入しましたが
芸術を目指している人だけでなく、様々な方に勇気を与える逸品ではないかと想います。
不安をあおる現代に一石を投じているようで日々に埋没してちまちまとしているときに
読む本として私にはバイブルとなっています。
東京、青山の氏の記念館のアトリエは今もそのまま残してあり、
岡本太郎さんの力強さをより、リアルに感じることができると想います。
自分、ありのまま。
★★★★★
2010-02-16
きれいにまとめることなんて何の意味もない。
大切なのは自分をありのままに表現すること。
その自分がなかなか見当たらない。
芸術から見た現代人の問題とは
★★★★★
2010-02-03
芸術論に留まらず我々の人生論、精神に語りかけて
くる極めて意義深い本。
この本の意義は主に2つある。1つは表題の芸術論
で、主に裸婦像、静物画などの近代絵画から(この
本が書かれた時点での)抽象画、シュルレアリスム
など現代絵画の意義と歴史が極めて簡明に説明され
ている。特に抽象画の説明は目から鱗で、今までの
どの解説より分かりやすかった。
もう1つがこの本の本題であろう人生論、日本論で
ある。日本芸術の現状を著者なりに分析しながら、
日本人、現代人の精神を縛っているものは何か、を
炙り出す。絵画教育や日本文化の発信はその後の時
代を先取りしたものであり、著者の先見性が窺える。
本書にも岡本太郎独自の名言が数多く収録されてい
るが、その中で特に気に入ったものを最後に1つ。
「自分が、現在、すでにそうである。」
「今日からやる」の上を行く最上位の決意といえるだ
ろう。
芸術3原則の衝撃
★★★★★
2010-01-09
「きれい」「上手い」「心地よい」
これらを積極的に否定する芸術の3原則は衝撃的だ。
ただし、この3否定は芸術の本質に到達するために絶対に経なければならない「手段」として捉えられるべきであって、それ自体が芸術の目的ではない。
周囲の目を気にしていては本物はできない。だから敢えて嫌われるように作る。それが結果的に評価されなくてもいいし、評価されるなら大いに結構。
そういう芸術哲学が見事に表現されている。
彼は、いまでも猛々しい!
★★★★★
2009-11-02
岡本太郎が、この本のなかで言葉を変えながらも言わんとすることを一言で表現するなら、なににつけても、「装ってはならない!」ということになると思う。
自分が何ものかであるように装ってはならない。そして同様他人にもそれを許してはいけない。知らず知らず装っているものをよく観察して、キャベツの葉皮を引き剥がすように裸にしていく。素っ裸にしたものをこそ見なきゃならん!そしてこの「装わないこと」は、何もしないことではなく、「すべてをする」ことである。
(芸術に限らず、人生において)こんな大命題を引き受ける(いや、彼は自然な人間のありかたとして、当然のようにやっているはずだ)ことは困難極まりないが、彼は自ら先じてそれを引き受けた。そしてこの本を読んでしまった以上、僕は自分にも同じ問題をつきつけずにはいかない。(だって知ってしまったのだから。)太郎の問題は、たとえ50年経っていても、(少なくとも)僕の問題である。
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