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カラマーゾフの兄弟 4 (光文社古典新訳文庫)

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  • メーカー: 光文社
  • JAN/ISBN: 9784334751326
  • 定価: ¥ 1,080
  • 売上ランキング: 7534 位
  • ★★★★

カスタマーレビュー

圧倒的な・・・
★★★★★2009-08-26
どのようにしたら文学的な解釈ができるのかは分からないが、自分なりに強く感じたことはある。

この作品が、なぜ不朽の名作と呼ばれるのか、なぜ世界の文学界に未だ大きな影響を与えるのか、わかった気がする。

ただ圧倒的な現実が、実際の世界よりもはるかにリアルな世界が、見えたからだ。
あふれるほどの狂気の中にあって、それが現実であることに何の疑いも持てないほどに、リアルなのだ。

本書の登場人物は、その多くが心の中に狂気を抱えている。
時に恐ろしくもあるような、小説の中の人間の心情描写に、しかし不思議と心地よさを感じる瞬間が多くあった。
そこに書かれているのは紛れもなく人間そのものであり、現実の世界よりも納得感のある、自分たちを写す鏡だった。
それは、ただ過ぎていく日常に本来あるべきはずのリアルを、僕たちの心に呼び戻してくれるかもしれない。
圧倒的な筆力だが、後半だれた
★★★★2008-10-12
古典新訳文庫。読みやすく、1巻からずっと仕事の合間を見つけて読んできたが、4巻の裁判で止まりがちになり、半年くらいかけてぼちぼち読んだ。人間存在に関する様々な洞察が深く、しばしば書き留めたくなるようなフレーズがある。しかし、増長な文章の中でマラソンをしているようで、特に最終検事の答弁などは、もうちょっとシンプルでもいいのではないかと思う。
敢えて言う、失敗作。
★★☆☆☆2008-09-14
 恐らく本作のレビューは殆どが高評価であろう。なぜならこの『カラマーゾフ』を4巻まで読むのは余程ハマッタ人達だからだ。
 私は本来なら2巻あたりで挫折していた読者だが、義侠心と半ば意地で4巻まで何とか通読し、このレビューを書いている。
 よく『カラマーゾフ』は前半退屈、後半ワクワクとゆう評価がされるが、それはハマッテ通読出来た人達の評価。その裏には何倍もの途中挫折組が居ると考えられる。私も本来ならその挫折組みの一人である筈だが、今回このレビューに書きたいがために、頑張ってこの4巻まで何とか読み終わった。以下断言できる事。

 1)本『カラマーゾフ』はハッキリ言って、ダラダラ長いだけの失敗作です。よっぽどドストエフスキーにハマッったマニア以外は読む時間が無駄でしょう。一気に全巻購入は止めて、第1巻(の)冒頭)だけ読んで、通読するかどうか判断して下さい。後半にもそれを凌ぐ場面はありません。
 2)これは訳者の力量ではありません。原作が失敗作なのです。岩波文庫でも私は第1巻で挫折しました。
 
 第5巻も意地で読みます。
物語のクライマックス
★★★★2008-09-13
 父殺しがテーマだが、殺しの場面は直接出てこないので、やはり裁判シーンがこの物語最大の見せ場ということになる。ただ、この4巻を読んで私が最も心引かれたのは、アリョーシャとドミートリーの接見の場面のやりとり。
 ドミートリーの口から「もしも、神さまがいないとなりゃあ、人間が大地と世界の主人てことになるよな。悪くないぜ!ただし、人間は神さまがいないのに、どうやって善良でいられる?」
 登場人物中もっともわかりやすいドミートリーから発せられる単純明快なセリフである。このフレーズだけでなく、作者は自分の主張をいろいろな所に埋め込んでいるように思う。読者は、これをどのくらい掘り出すことができるだろうか。
結末に向けて、物語が疾走する
★★★★★2008-07-06
2週間かけて読んだ。新訳は読みやすい、活字も大きい。
カラマーゾフ的なものとは清濁混沌とした人間性そのものなのだろうか。
百年以上経ってもこの小説は心に響く。インターネットが普及したぐらいでは、人の心のあり方なんてものは、そうそう簡単に変化するものではない。

→コーリャの存在感
 めっぽう強いやつ
 抜け目がなく、粘り強い、度胸もある、何かをすすんでやってのける気構えに満ちている
 鉄道事件の後は、さすがに母と子は感極まり、まる一日、ひしと抱き合い、体を震わせて泣き通した
 「プライドが高くて、目がぎらぎら光っている。そういうやつが大好き」
 うちの学校じゃ、全科目一番の生徒
 生活にまみれていない天性が、荒っぽい馬鹿げた話で歪められている
 「たとえ一人きりになっても、きみだけはやっぱりみんなと別の人になるんですよ」

→散々な描かれ方のグルーシェニカが愛したポーランド人
 乞食同然の恐ろしく貧しい暮らしぶり
 連日、無心の集中砲火

→スコトプリゴニエフスク、町の名前、家畜追い込み町
 父殺しの裁判をめぐる噂が、ロシア全国に隈なく広まっている

→イワン
 モスクワから帰ると、カテリーナに対する燃えるような狂おしい情熱に、身も世もなくのめりこんでしまった
 
→フョードルの死
 後ろから後頭部のてっぺんめがけて、打ち下ろしました
 二度、三度。三度目に、ぐしゃっと割れた手ごたえがありました。

→分裂した自分との会話、イワン
 人はいずれ死ぬ身であって、復活はないことをしるので、死を、神のように誇り高く、平然と受け入れる
 真理を認識すれば、新しい原則に従って、完全に自分の好きなように身の振り方を決めることが許される

→弁護士、渾身の言葉
 この世には、心を狭め、全世界を向こうに回して非難する人々がいます。しかし、そうした人々の魂を温かい憐れみで圧倒し、愛を与えてやれば、その魂は自分の行いを呪うようになるでしょう。