分解された男 (創元SF文庫)

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  • メーカー: 東京創元社
  • JAN/ISBN: 9784488623012
  • 定価: ¥ 735
  • 売上ランキング: 129040 位
  • ★★★★

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カスタマーレビュー

ベスターの代表作
★★★★2009-02-04
日本では「虎よ虎よ」の世評が伝説的に高まってしまっている。
しかし、デビュー長編であり、ヒューゴー賞第一回の受賞作である本書の方が、まとまりが良く万人に薦められるようにも思う。
テレパスがいることで殺意が未然に察知され殺人は不可能かと思われて久しい社会。そんな舞台を用意しておき、倒叙形式で描かれる虚虚実実のSFミステリー。
しっかりとミステリーしているし、しっかりとSFしている。駆け引きの心理サスペンスも非常に面白い。
もっと評価されて良い過小評価されている作品だと思う。
分解され再構築された男の意味するもの
★★★★★2008-01-07
1953年のアルフレッド・ベスターの作品。この作品、結構深いです。バージェスの「時計仕掛けのオレンジ」の様なディストピア小説、及び、それとは真逆だが表裏一体とも言えるユートピア小説のどちらにも転がる事が可能な深層テーマを持っていると思います。大筋は人の心が読めるエスパーが多数存在する世界で序盤の主人公となる犯罪者の側から見た近未来の刑事小説の形で進み、注意して読めばいろいろな伏線があって、これらは何を意味してくるのだろうと頭の片隅に疑問符を置いて読み進めていくと、290ページ過ぎた辺りから、一気に全ての疑問符が集約されてきます。ここにいたるまで私は、これがディストピア思考を持っているとは気づきませんでした。ただ読後感は人それぞれなので、私の読み取った物は私にしか感じられない物かもしれない。しかし、この作品を社会風刺とそれから逃避せずにより良い世界を求めようとしている作者の思想であると解釈すると、一見何か詰め込みすぎな内容に映る本作が実に見事なバランスで、上記のテーマ性をSF的感性で装飾された才能でまとめられている事に気づくのです。
SFと推理小説の融合作。アシモフとは違ったパターンです。
★★★★★2006-08-25
ベスターの最高傑作。
記念すべき第一回ヒューゴー賞受賞作です。
べスターは寡作家であるため、知名度は意外と高くないのですが、本作は稀に見る傑作ですので、是非、手に取っていただきたいと思います。
ベスターの作品としては、「虎よ!虎よ!」が有名ですが、正直、やや分かりにくいです。
しかし、本作はそんなことは全く、極めてしっかりしたロジックの傑作となっています。
近未来。テレパシー能力を持つエスパーが出現し、人の心を透視出来る警察官まで出現するに辺り、殺人のような凶悪犯罪は絶滅していた。
しかし、魅力と個性を持つ大企業の社長であるベン・ライクは事業の苦戦からライバル社の社長殺害を決意する。
それは、読心術を持つ本作の主人公、警察本部長リンカン・パウエルの裏をかく、巧妙な計画だった。
知力の高い両者は人間的魅力に溢れており、虚々実々の高度な駆け引きを展開します。この辺りは、息もつかせぬ面白さ。
だが、この事件には本人同士も知らないもう一つの側面があった...。
本作はSFと推理小説の見事な合体を成し遂げた作品です。読心術の発達した時代に、どう犯罪を行うのか、ベン・ライクは果敢に挑戦して行きます。
尚、本作は勢いのある文体のため、会話等でややこなれていない印象を受けます。原文が個性的で訳者の苦労が伺えますが、その分、リアルで迫力は感じます。
また、改行等を上手く使い、テレパシーを巧みに表現している点にもご注目下さい。
他では、まず、見られないアイデアの大傑作、是非、お読み下さい。
紛れもなく、オール・タイム・ベストです。
虎よ!虎よ!より上
★★★★★2002-10-24
個人的には、常にSFオールタイム10に名を連ねる「虎よ!虎よ!」より上。読心能力を持ったエスパー同士の虚虚実実のやりあいなどが、ミステリファンにとっても魅力的である。
第1回ヒューゴー賞受賞作。
★★★★★2001-12-14
記念すべき第1回ヒューゴー賞受賞作。「虎よ、虎よ!」と並んで我国ではべスターの代表作とされる。B級アクション的でハードボイルドなストーリーで一気に読ませる。洗練とは程遠い豪華絢爛な泥臭さ(意味不明)が売り。堕落したキャラクターたちや、低俗一歩手前のアイデアが満載で、面白い。しかし、60年代以後もべスターは本を書いているのに、「コンピュータコネクション」しか訳されてないのは残念です。

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