Part5対策に特化した緑本で一躍名を馳せた中村さん初の本格リスニング対策本。そういう期待で購入された方も多いだろう。しかし結果は世にある「その他大勢のTOEIC対策本」レベルに終わっている。内容は各リスニングPart毎の解法ノウハウ+練習問題で構成されているが、解法ノウハウは既刊のロバートヒルキ著「直前の技術」と酷似しているし(ポイントはほとんど同じ)、練習問題も会話が自然に流れる系で判断が分かれる微妙な回答例があまりに多い。例えばPart2で『Which supplier would you recommend?』に対して『Either one is fine for our company』が「質問の答えにはなりません」で一蹴されているが何とも不可解。こういった首を傾げる回答例や説明にも矛盾が多く、いろんな角度から良く練られた問題とは言い難い。解説や問題数も少なくはっきり言って手抜きのお仕事。中村さんは近年、教室規模や各社からの出版頻度など拡大路線に熱心なようで、ゲーム機ソフトなどにも手を広げ、自著の商材には自己宣伝ととれる記述も増えてきた感じがする。ここは一つこれ以上の商業主義に走らず緑本初刊の精神に立ち返って中村さんが最もGood Jobを果たせる分野に集中して頂きたい。