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YEBISUセレブリティーズ〈6〉 (ビーボーイノベルズ)

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  • メーカー: リブレ出版
  • JAN/ISBN: 9784862633873
  • 定価: ¥ 1,418
  • 売上ランキング: 157515 位
  • ★★★★★

カスタマーレビュー

王子×姫とラテン男×ギャルソンのマリアージュ。
★★★★★2008-05-16
最初に、「グランドフィナーレ」に相応しい本の厚さに圧倒される。
原作者いわく「2冊分を凝縮した」フルボリューム。
余りの厚さに帯が滑り落ちてしまうので、カバー必須。それにしても
読み進むページが残り少なくなるのには、言葉に出来ない寂しさを隠せない。

小説フィナーレを飾ったのは、まずアルベルト×ユキの新婚生活。
そして2人に深く因縁を持つ対照的なカップル谷地×加賀美。
とにかくこちらは、ひたすら甘い甘い幸福な生活がこと細かく描かれる。
谷地×加賀美が乱入し、安定しきった2カップリングの「その後」。
中盤に最上×フランや、綿貫×狩野など、普段小説では見られないCPの
1ページコント(笑)が、オマケ的なスペシャル感を抱かせてくれる。

そしてやはり、メインは我侭王子久家有志×人見知り姫益永和実。
YEBISUセレブリティーズは、この益永が天敵であったはずの久家と
恋愛関係になり、様々な困惑や事件に巻き込まれ、成長していく物語
だと思っていたが、実はこのフィナーレエピソードをじっくり読み込むと、
「久家有志という芸能一家に生まれた天才系青年アーティストが、
孤独の人生の中で初めて、たった一つの生きがいを見つける人生録」
でもあったのだ…と今更ながら考えさせられる。

今回はスイートストーリーが続き、正直中盤から退屈してしまう部分も。
だが、最後の最後で「久家と益永の人生に絶対的に君臨するであろう女性」
がセンセーショナルに登場する。後半最大に存在感を発揮するキャラである。
女性がエビリティの人物全員に指摘するであろうメッセージ。

「今は若いからいい。でも年をとり、男が男に捨てられたらどうする?」

この重い一言がそれまでの甘い展開に逆に心地良い衝撃を与える。
だが、それまでこの6巻で余り冴えなかった益永が言い返すのは、
とても前向きで、真摯で覚悟のある彼らしい一途な台詞。
この迷いながらも到達するポジティブさが、エビの多彩なカップル全てに
共通する、私が愛する最大のテーマだったように感じられた。

ラストは「ありがちだが、このシーンでなければありえなかった」
と心底祝福と、卒業への切なさに胸が溢れる最高の終幕。

多彩な登場人物と、彼らが伏線をひきながら入れ替わりつつ語られてきた
YEBISUセレブリティーズ。おそらくもう、こんなにもスケールの大きい
メディアミックスBLが登場する事は無いのではないか。
私にとって、エビはBL世界に入るキッカケと、そして斬新さを与えてくれた
素晴らしい作品だった。久家や益永というキャラ達との出会いや、
読んでいても既に声優の声で聞こえるほど、マッチしたドラマCDとの連携。

岩本薫・不破慎理女史2人に、いつまでもアンコールを求めてやまない。