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沙門果経―仏道を歩む人は瞬時に幸福になる (初期仏教経典解説シリーズ)

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  • メーカー: サンガ
  • JAN/ISBN: 9784904507162
  • 定価: ¥ 4,095
  • 売上ランキング: 103182 位
  • ★★★★

カスタマーレビュー

在家が取り組む四沙門果の解説が欲しい
★★★☆☆2009-06-24
片山一良訳の『沙門果経』では、「目に見える沙門の果報」という本文に対して、“沙門であることの結果とは、聖なる果、すなわち預流果ないし阿羅漢果である”と注釈している。しかし、本書ではそのような注釈がないので、読者の中には、沙門果とは「シュダオン(預流果または七来果)+シダゴン(一来果)+アナゴン(不還果)+アラカン(阿羅漢果)」の四沙門果のことであることが分からないかも知れない。『沙門果経』そのものは読み進むにつれ、預流果から阿羅漢果に対応していることに気づかなければならない。その時、初めて、在家修行者として何を為すべきかを釈尊の言葉から読み取ることが出来る。
実際、スマナサーラ長老の「在家聖者とブッダの対話 預流果(最初の悟り)へ至る条件」という2005年のTheravada Online法話で、“在家の聖者(預流果に悟った方)であったマハーナーマ居士(摩訶男 釈迦族)とお釈迦さまの対話を通して、預流果(最初の悟り)へ至る条件とは何か”を相応部経典を元に解説している。確か、別な法話では、“在家のままでアナゴンまでは可能”と述べていたように記憶する。
本書の解説で、在家のままで四沙門果を得るアドバイスがあれば、もっと役だったに違いない。
「悟り」に至るまでの「修行方法・心の成長過程」が一気に分かる!
★★★★★2009-06-13
 「沙門果経」は、実在の人物、マガタ国アジャータサットゥ王の「沙門果(出家することのメリット)はありますか?」という問いに対する、お釈迦様の回答(教え)を、「お経」として記録したものです。
 そして、「本書」は、主として上座仏教(ヴィパッサナー瞑想)を真剣に学ぶ者向けに、(遠い異国における二千数百年前の出来事を記録した)「沙門果経」を、(民族・習慣・時代も異なる現代日本に生きる我々が、記述されている言動等の持つ本当の意味合いを理解できるように、)当時の時代背景等を説明に加え、かつ、実際の生き方・瞑想修行に役立つポイントも明らかにしながら、スマナサーラ長老が、分かり易く解説したものです。

 「本書」を読んで一番印象に残ったのは、「お釈迦様の教え方」の素晴らしさです。
 沙門果についての問いに回答する形を取りながらも、「仏の教え」を、論理的に一項目一項目、王様に理解させながら、「基礎の基礎」から最終目的地である「涅槃」まで、一気に説明していきます。(結局、父親「ビンビサーラ王」を殺した(悪いカルマのある)アジャータサットゥ王は悟れなかったとされていますが、)当時、お釈迦様の教えを一度聞いただけで「悟る人」が多数いた、というのも、この「お経」を読むと納得できる気がします。

 ところで、「本書」は「沙門果経」の解説書なので、スマナサーラ長老の一般読者向け他著書と、力点の置かれている項目が、かなり違います。
 「六師外道」「遠離(おんり)の楽」「戒の防御」等、今までの著書では余り触れられることの無かった項目について、詳しく説明されています。特に「神通力」については、その「悟る」上においての意義はもちろん、具体的な修行方法まで書かれており、上座仏教を真剣に学んでいる者にとっては、得られるものの多い一冊となっている、ように思います。

 但し、「本書」は比較的難解です。「上座仏教(ヴィッパサナー瞑想)に関するある程度の知識」+「論理的思考力」がないと、読みこなすのは、かなり難しいでしょう。
 お釈迦様が、聞き手のレベル等に応じて「教え」を変えられた(対機説法)ように、スマナサーラ長老の著書(説法)は、読者のレベルに応じ「難易度」を変えて書かれているように、見受けられます。
 私の理解では、一番易しい「初心者向け」(レベル1)が、「スマナサーラ長老の悩みをなくす7つの玉手箱(国書刊行会)シリーズ」で、一番難しい「上級者向け」(レベル5)なのが、「ブッダの実践心理学(サンガ)シリーズ」に、当たります。
 この中で、「本書」は、かなり「難易度」の高い「中〜上級者向け」(レベル4)に相当するように思います。

 次作(初期仏教経典解説シリーズ2)の発刊が、とても楽しみです。

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