紀子の食卓 プレミアム・エディション [DVD]

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  • メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • JAN/ISBN: 4988102333638
  • 定価: ¥ 4,935
  • 発売日: 2007-02-23
  • 売上ランキング: 26578 位
  • ★★★★

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カスタマーレビュー

どこがそんなに素晴らしいのか
☆☆☆☆2009-07-03
長い。膨大なエピソードが詰め込まれているわけでもなく、かと言って悠久の単調な時の流れが琴線に触れるとかなんとかそういうわけでもなく、わりと単純な話が無駄に長いのでツライ。これだけ全編説明的なナレーションで進行するなら、いっそ「私は紀子。家出して、東京にやってきて、サイトで知り合ったクミコさんと一緒に今は・・(中略)・・妹のユカも家出して来た」くらいまで説明して、そこから始めてくれれば半分くらいで済むのに。

「あなたはあなたの関係者ですか?」などの哲学めいた台詞が学芸会ふうに何度も繰り返され、ああ、この監督はこの台詞を気に入ってるんだなあ、という醒めた感想だけが残る。お父さん再会からの展開はやや予想外だったが、予想を鮮やかに裏切られる快感、となる代わりに、感情移入不能の無理矢理な暴走に呆れ、振り回されるナイフの「キルビル」ふうな擬音に失笑。「吉高由里子の映画デビュー作」という以外にはなんにもなし。それにしても非凡なり吉高由里子。
バラが咲いた
★★★★★2008-10-31
 予告編の映像やパッケージ裏の解説を観た時は、人間の惨劇を描いた作品かと思って観ましたが、観賞後は衝撃を受けるほど心に残った作品です。残酷な描写もありますが、全体的には淡々としたナレーションと落ち着きのある音楽に包まれて進む詩的なものだと思います。時間の長い作品ですが退屈どころかその世界に引き込まれます。途中で二度挿入歌で使われる「バラが咲いた」もとても映像にマッチしていて印象がさらに深くなるものでした。人間の本来ある本質を描いていると私は感じました。それでも大多数の人はそうは感じないでしょうね。
生きていく現実
★★★★★2008-06-23
幸せな家族のCM、ドラマを見て現実の自分の家族と比べながら絶望していく人間がこの世のなかにどれくらい溢れているんだろう。 幸せな映像を見ながら、こんなはずじゃなかったと自殺していく人がどれだけ溢れているのでしょう。 「紀子の食卓」を観ながらふと、そんな事を考えました。血がドバッと出たり、残酷に見える映像は、私の中でコメディーにも見えるし、何だか試されてるようでもありました。 いろんな殺人者をTVで見るたび「自分と似てるな〜」って感じる部分があったりするけど、「よくわからないなぁ」って思う事もある。そんな「よくわからない何か」が分かるきっかけに繋がる映画だと思います。内面をじっくり抉られて、しっかり立たされたような素晴らしい作品。
アプローチの仕方。
★★★★2008-04-14
『家族』だけでなくこの世界にはあらゆる『役割』が存在し、誰もが陳腐な芝居に興じている。

主題に真新しさは無いが、注目すべきは園監督のアプローチの仕方だと思う。
極めて暴力的に嘘を見抜き、切り裂いていく。
血まみれ、怒鳴りあい、泣き喚く。
その先にあるのは光。

個人的には好きな作品です。
かなり人を選びますが。

最後に、妹役の吉高さんは素晴らしいです。
吹石さんとつぐみさんを完全に喰ってます。
あえて某社会学者のようなレビューにすることをご容赦願いたい
★★★★★2008-03-16
「入れ替え可能性」を一貫して描いた園子温の名作。

 家族主義的な閉塞を逃れるべく、郷里を離れ東京に辿り着いた紀子。そうして出会った
ハンドルネーム「上野駅54」に言われるがまま、レンタル家族を引き受けるも、どこか
違和感を拭えない。赤の他人がその時間の限り、かけがえのない家族でいられる、家族や
人格の「入れ替え可能」の象徴としてのレンタル家族。
 一方、娘が失踪してなお、理想の家族を信じて疑わぬ紀子の父は、娘が消えたその理由を
探るも、まるで分からない。分かるはずもない、彼にとって家族は「入れ替え不能」な
存在なのだから。
 娘・紀子はいずれとも決せぬまま、その狭間で戸惑い、翻弄される。

「入れ替え可能」、ゆえに生きていても、生きていなくても一緒。
 生きるという選択も「あり」だし、死ぬという選択も「あり」。 
 だから、例えば集団自殺をするわけだし、例えばマイク真木「バラが咲いた」に包まれて、
殺されることをも甘受する。
 誰が死のうが、何が起きようが、何も変わらない。平坦な「終わりなき日常」がただそこに
あるばかり。

 クライマックス、血みどろの惨劇は夢か現か、過去の記憶の染み付いた借家で、家族揃って
鍋を突く団欒のとき。
 そして夜明け前、妹・ユカはひとり東京の街へ消える。家族の「入れ替え不能性」が
夢物語でしかないことを思い知らされる瞬間だ。

 俳優陣でとびきり目を引くのはやはり吉高由里子、過剰に大人、過剰に子供、しなやかな
したたかさを表現し、吹石を完全に食っている。ただし、この映画の季節を限りに彼女の
賞味期限は過ぎた、との感が個人的にはするが、さてどうだろうか。
 とはいえ、吹石があえて食わせている感もある。入れ替え可能か、不可能か、そんな迷いを
表現して見せた、あのどこかぎこちない芝居をあえてやっているのだとすれば、それはもう
お見事と言う他ない。

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