注目の高感度特性は、高感度時のランダムノイズ(カラーノイズと輝度ノイズ)が非常に良く補正されており、好評を博したNikon D3, D700と遜色ない。微細な高輝度被写体(星や夜景)を撮影した時に甚だしく発生したD3, D700の致命的な偽色問題も5D Mark IIではまったく発生しない。解像度も高感度時のノイズ軽減機能のOn OFFに関係なく維持されており、あらゆる感度域でフラッグシップ 機の1Ds Mark IIIと同等かそれ以上のテスト結果をもたらした。特に高感度及び長時間露光時のランダムノイズや固定パターンノイズが今までのキャノンのデジタルカメラでは群を抜いて改善されているため、単体の画質面で比較するなら抜きん出た存在と言える。
キヤノンはEOS 40D以降に普機に導入しているCMOSセンサーによる「電子先幕シャッター機能」がこの5D Mark IIにも採用されている。これはライブビューからのレリーズで機能するもので、実質無振動のシャッターが可能になる。接写や超望遠撮影で大きな恩恵をもたらすものだ。
もう一つの魅力はフルHDのムービー撮影機能だ。撮影時のゲイン調節(明るさ調節)も非常に行いやすくなっていてまずまずの使い勝手と言える。本機で撮影されたフルHDムービーは1080/30PでコーデックはH.264、転送レートは約5MB/secだ。ファイルは.movでマック上QuickTime7.5で問題なく再生された (コマ落ちしない再生にはCore2 Duo プロセッサー程度のCPU処理能力が必要)。35ミリフォーマットでのボケ味をいかした、しかも暗所でもみずみずしい映像表現ができる本機は、コマーシャルや映画撮影などのクリエイティブな映像分野でも注目に値する。1/100程度の投資で映画が作れることは大きい!5D Mark IIは間違いなくこの分野に変革をもたらすだろう。